「高学年は文章問題が全然出来ません。だからせめて計算だけでもしっかり身につけてもらおうと思っています。計算はしっかり反復すれば出来るようになりますから」
小3のお母さんが新しい担任の先生に言われたそうです。
高学年の担任を歴任してきた三十代の中堅の先生が、初めて3年生の担任をするにあたってその意識は残念です。残念ですが、高学年しか受け持っていなければそう感じても仕方がないのかなと思います。
でも、そうじゃないってことを知ってほしいです。
子どもたちは文章問題が苦手になる魔法にかかっているんです。
入学直後からじわじわかけられている文章問題が苦手になる魔法ですが、高学年では手遅れかと言えばそうではありません。
その魔法は毎日算数の授業をしている先生であれば簡単に解除することが出来ます。
考えるとは具体的にどういうことか、教えてあげればいいんです。
公式に当てはめて答えを出させるのではなく、絵図で文章問題を解かせればいいんです。
絵図で解いた後で式を立てるようにすればいいんです。
そのためには質の悪い問題をたくさんやらせるのではなく、良質の問題を少量でいいのでじっくり取り組ませてあげればいいんです。