学習習慣という迷信①

 

 小学生から始まる学校の勉強のために ”学習習慣をつけましょう” という言葉をよく目にします。教育に関するwebサイト、子育てブログ、小学校からもらってくるプリントにもしっかり書いてあります。

 

 ” 毎日の家庭学習の時間 = 学年×10分 ”   本当でしょうか。

 就学前から学習習慣をつけるためにと、通信教育や学習教室で勉強をしている子は少なくありません。

 

50年前は小学生になってから勉強を始めるのが普通だったでしょうから、今の子たちのほうが勉強を始める年齢は早く、勉強時間も長いでしょう。

 

小学生になると、殆ど毎日学校から宿題が出て、家庭学習の時間が増えていきます。

 

さらに家庭学習用のドリルや学習教室に通う子も増えていきます。

 

70~80代のシニアの方に話を聞くと、小学校の頃は宿題がほとんど出なかったので外で真っ暗になるまで遊んでいたと仰る方が多いので、机の上で勉強する時間は増えているはずです。

 

 


 

昔の子どもはさらに家の仕事をもっと任されていました。

 

弟や妹たちの子守をしたり、農作業の貴重な担い手であったり。

 

家事を楽にする電化製品が少ない時代は、そもそも母親だけでは家事が終わりませんから、食事の用意、掃除、洗濯、買い物、子どもが手伝うというよりも分担していました。

 

家庭学習の時間は少なかったでしょう。

 

だから現代の子どもたちは机の上でする勉強時間は昔の子どもたちよりも長いのです。

 

でも ”小学4年生頃から勉強が難しくてついていけない” と塾に通いだすのです。


そして中学生は半数以上の子が塾通いをしています。

 

中学受験を経験した子たちでも、中学生になって燃え尽きてしまいった、学校の授業についていけなくて塾通いを継続、公立中学に転校したなんてことをよく耳にします。

 

低学年の頃から仕込まれてきた  ”学習習慣”  はなんだったのでしょうか。

 

毎日、机の前に座って取り組んできた ”勉強” は何だったのでしょうか。